子どもの自然認識
自然は多様性と普遍性を兼ね備えています。
自然が身近にあること、さらに感動を分かち合ってくれる大人が常にいること、これら二つが大切です。
こうした自然を通して子どもたちはなにを育んでいくのでしょうか。
幼児にとって、自然とは何であるのだろう。
どのような自然認識をもっているのか。
自然は、人間の心を豊かにしてくれると共にやさしさを与えてくれるものであり、子どもの成長にとって、自然は多くのものを与えてくれる。
人間の生存に不可欠の条件である。子どもは、自然との触れ合いを通して、多くの知識や体験を学ぶことができるのである。幼児にとって、自然とは、かけがえのない環境なのである。
自然認識と科学的思考の発達段階は良く4つの段階に区分される。
第1段階(3才〜5才頃)は自然の事物や現象への関心の時間が極めて短く、
一時的、断片的な理解しかできない。太陽も月も外界にあるもの
は全て人間がつくったものと考え、全てのものに心があると考える。
第2段階(6才〜8才)は自然の事物や現象への関心が継続的、関連的にな
るが、外界の事物を自分と同じように考えたり、主観と客観を区
別して考えられるようになる。
論理的な理由づけを要求しない。
第3段階(9才〜10才)
論理的な思考が出来るようになり、論理的な理由づけを求めるす
るようになる。
第4段階(12才〜13才以上)
論理的思考が展開できるようになり、自然の事物や現象の本質を理
解できる。論理的考え方ができ、本質的な理解を求める。
子どもの自然体験プログラムが全国で実施されているが、自然認識を考慮したしたもでなければ「だだの体験」になってしまう危険性がある。
(幼児教育の研修会での講演要旨)